沖縄スパイ戦史

スタッフ

監督三上智恵(みかみ・ちえ)

ジャーナリスト、映画監督。1987年、アナウンサー職で毎日放送に入社。95年、琉球朝日放送の開局時に沖縄に移住。同局のローカルワイドニュース番組のメインキャスターを務めながら、「海にすわる〜辺野古600日の闘い〜」「1945〜島は戦場だった オキナワ365日〜」「英霊か犬死か〜沖縄から問う靖国裁判〜」など、沖縄の文化、自然、社会をテーマに多くのドキュメンタリー番組を制作。2010年、日本女性放送者懇談会放送ウーマン賞を受賞。12年に制作した「標的の村~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~」は、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル大賞など多くの賞を受賞。劇場版『標的の村』でキネマ旬報ベストテン文化映画部門第1 位、山形国際ドキュメンタリー映画祭で日本映画監督協会賞・市民賞をダブル受賞。14年にフリー転身。15年5月に『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』、17年3月に『標的の島 風(かじ)かたか』を劇場公開。これまで全ての映画作品が山形国際ドキュメンタリー映画祭の招待を受ける。著書に「戦場ぬ止み 辺野古・高江からの祈り」(大月書店)、「女子力で読み解く基地神話」(島洋子氏との共著/かもがわ出版)、「風かたか 『標的の島』撮影記」(大月書店)がある。

フィルモグラフィ

テレビ作品

「超古代文明は琉球弧にあった!?~沖縄海底遺跡の謎~」
国際海洋映像祭入賞(1998)

「今甦る!海に沈んだ文明~沖縄海底遺跡の謎2~」
PROGRESS賞優秀賞(2000)

「語る死者の水筒」
テレメンタリー年間優秀賞(2000)、日本民間放送連盟賞九州沖縄地区テレビ報道番組部門優秀賞(2001)

「海に沈んだ太平洋巨石文明~沖縄海底遺跡の謎3~」
PROGRESS賞優秀賞(2003)

「検証 動かぬ基地 拡大版~沖国大ヘリ墜落事故から1か月~」
ギャラクシー賞報道活動部門優秀賞(2004)

「海にすわる~辺野古600日の闘い~」
ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞(2006)、地方の時代賞審査員会推賞(2006)、日本民間放送連盟賞九州沖縄地区テレビ報道番組部門優秀賞(2006)

「サンゴが消える日」
アースビジョン地球環境映像祭アースビジョン賞(2009)

「1945~島は戦場だった オキナワ365日〜」
ギャラクシー賞報道活動部門優秀賞(2010)、ANNものづくり大賞最優秀賞(2010)、PROGRESS賞優秀賞(2010)

「英霊か犬死か~沖縄から問う靖国裁判~」
メディアアンビシャス賞(2011)、テレメンタリー年間優秀賞(2010)、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞(2011)

「標的の村~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~」
テレメンタリー年間最優秀賞(2012)、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞(2012)、第18回平和協同ジャーナリスト基金奨励賞、第4回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル大賞、平成25年日本民間放送連盟賞九州沖縄地区テレビ報道番組部門最優秀賞、2013年日本ジャーナリスト会議JCJ賞、PROGRESS賞九州沖縄地区1位(2013)

映画作品

標的の村』(2013年/日本/91分)
山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 日本映画監督協会賞&市民賞 ダブル受賞、日本映画撮影監督協会 第22回JSC賞、第87回 キネマ旬報ベスト・テン文化映画第1位

戦場ぬ止み』(2015年/日本/129分)
山形国際ドキュメンタリー映画祭2015 インターナショナル・コンペティション正式招待、釜山国際映画祭2015 ワイドアングル部門 ドキュメンタリー・コンペティション正式招待、第89回キネマ旬報ベスト・テン文化映画第2位

標的の島 風かたか』(2017年/日本/119分)
山形国際ドキュメンタリー映画祭2017特別招待、第91回キネマ旬報ベスト・テン文化映画第2位

個人賞

日本女性放送者懇談会放送ウーマン賞(2010)

監督大矢英代(おおや・はなよ)

1987年千葉県出身。ジャーナリスト、ドキュメンタリスト、早稲田大学ジャーナリズム研究所招聘研究員。学生時代から八重山諸島の戦争被害を取材し、ドキュメンタリーを制作。2012年に琉球朝日放送入社。報道記者として米軍がらみの事件事故、米軍基地問題、自衛隊配備問題などの取材を担当する。2016年制作「この道の先に〜元日本兵と沖縄戦を知らない私たちを繋ぐもの〜」でPROGRESS賞優秀賞(16)、同年制作「テロリストは僕だった〜沖縄基地建設反対に立ち上がった元米兵たち〜」でテレメンタリー年間優秀賞(17)、ものづくりネットワーク大賞優秀賞(17)、PROGRESS賞最優秀賞(17)などを受賞。2017年にフリー転身後は、「戦争・軍隊と人間」「米兵のPTSD」「沖縄と戦争」「国家と暴力」をテーマに取材活動を続ける。共著に「市民とつくる調査報道ジャーナリズム」(彩流社)。本作が初映画監督作品。

撮影平田 守(ひらた・まもる)

1966年沖縄県出身。映像制作会社・有限会社PASSION PROMOTION代表。沖縄を中心に活動しCM、TV、PVなどを多数手がける。映画作品では、石垣出身で世界的に注目される鬼才・高嶺剛監督作の『嘉手苅林昌 唄と踊り』(94)、『夢幻琉球・つるヘンリー』(98)、『変魚路』(16)の撮影を担当。他に、山城知佳子・砂川敦志監督の短編映画『うんじゅぬ花道』(13)撮影など。三上智恵監督作品には『戦場ぬ止み』(15)、『標的の島 風かたか』(撮影監督/17)に続き本作が三作目の参加となる。

編集鈴尾啓太(すずお・けいた)

1985年山口県出身。映画美学校第12期フィクションコース高等科修了。カメラマン山崎裕のもとで、主にテレビ・ドキュメンタリーの編集に携わる。参加作品に『kasanegafuti』(11/西山洋市監督)、『the place named』(12/小森はるか監督)、テレビドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(12/関西テレビ/是枝裕和監督)など、編集を手がけた映画作品に『ファの豆腐』(11/久万真路監督)、『螺旋銀河』(15/草野なつか監督)、『広河隆一 人間の戦場』(15/長谷川三郎監督)、『別れかた 暮らしかた』(16/伊藤菜衣子監督)、『FAKE』(16/森達也監督)、テレビ作品にETV特集「青春は戦争の消耗品ではない 映画作家 大林宣彦の遺言」(17/NHK/木村直人演出/第55回ギャラクシー賞テレビ部門奨励賞)など多数。

音楽勝井祐二(かつい・ゆうじ)

北海道出身。音楽家・ヴァイオリニスト。エレクトリック・ヴァイオリンの表現の可能性を追求し続ける第一人者。「1991-1992 JAPAN - UK Festival」の中心展示「VISIONS OF JAPAN」のサウンド・ディレクターを務め、渡英。帰国後、日本最初期のレイヴ・パーティー「WATER」をオーガナイズ。96年、山本精一と「ROVO」結成。ほかにソロ演奏のみならず「BONDAGE FRUIT」「KOMA」「勝井祐二 × U-zhaan」「ROVO and System 7」「GONG」などの国内外多数のバンド/セッションに参加してきた。映画や演劇の音楽も多数手がける。沖縄県本島の北部にある東村高江のヘリパッド建設問題などを知ってもらう為の音楽イベント「高江音楽祭」には、主催する高江在住のギタリスト石原岳と共に2012年高江での第一回目から参加している。

プロデューサー橋本佳子(はしもと・よしこ)

テレビ、映画とも数多くの受賞作をプロデュースし、放送文化基金個人賞、ATP個人特別賞、日本女性放送者懇談会放送ウーマン賞を受賞。『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎 90歳』(12/長谷川三郎監督/キネマ旬報ベスト・テン文化映画第1位)、『フタバから遠く離れて 第1部・第2部』(12・14/舩橋淳監督/共にベルリン国際映画祭正式招待作品)など。近年は『FAKE』(16/森達也監督)、『いしぶみ』(16/是枝裕和監督)、『Ryuichi Sakamoto: CODA』(17/スティーブン・ノムラ・シブル監督/ヴェネチア国際映画祭正式招待作品)、『恋とボルバキア』(17/小野さやか監督)などを手がける。三上智恵監督作品のプロデュースは『戦場ぬ止み』(15)、『標的の島 風かたか』(17)に続き本作が三作目。座・高円寺ドキュメンタリー映画祭実行委員。フォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」で映画コラムを連載のほか、2018年4月に自由な表現のための多目的スペース「シネマハウス大塚」を東京都豊島区にオープンし、同館のスーパーバイザーを務める。